彼がキッチンにタバコを吸いに行くのを見届けて部屋のドアを閉めた。
そしてわたしはパジャマから着替える。
すぐに彼がドアを開けて「どうしたん?」ときいてくる。
「え、なにが?」
わたしは着替えの手を止める。
「急にドア閉めたから。」
彼が悲しそうな表情をする。

「出て行くの待ってたんやで。着替えたいから。閉めて。」

わたしが言うと彼は何も言わずに「は?」と表情だけで言ってドアも閉めずに洗面台でコンタクトを付け始めた。

「何その顔?」

わたしは彼に駆け寄って、コンタクトレンズの装置を邪魔しながら彼の顔を「なぁ、なぁ」と覗き込む。

「やめて。どいて。コンタクトつけるから。」

「さっきの顔なんの顔やったん?」

わたしは彼と洗面台の間に入り込んで彼を見上げる。

「ごめんなさい、さっさと出て行かんくてごめんなさい。」

彼は語気を強めて言う。

「怒ったん?怒っちゃったん?」

わたしは言いながら部屋に戻ってドアを閉めた。

どれだけ一緒にいても、平気で彼の目の前で着替えるようなことはしたくない。
お互いにそういう慣れは必要ないと思うから。
恥じらいは大事だ。

ナイスしてくれた人(4

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2018/05/17

文章表現がとても上手ですね。
想像しやすくて引き込まれます。

ブログ過去の分も少しづつ見させてもらってます。
すごく面白いです😏
そして、色々考えさせられる内容が多い。

  • 0

2018/05/18

> けんさん さん
ありがとうございます😊嬉しいです^_^

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