『大人の教養教えます』ー鷲田小彌太
●漱石や鴎外の教養ー③

✪小説家が知識人の代表?
【小説の「本流」から逸脱していた】

✪漱石も鴎外も、したがって、とてつもない有識者であったが、小説家としてもまた、当時の文学傾向から外れていたのである。漱石や鴎外を、今日という時点から、日本を代表する国民文学者、と呼ぶことはできるかもしれない。しかし、明治期において、その時代を代表する文学者ではなかったのだ。あるいは、今日まで、漱石、鴎外、露伴などは、全部、日本近代小説の傍流に位置付くのである。

それにしても、漱石や鴎外ばかりでなく、明治の文豪を読んでいると、昭和の「文豪」たちが真っ青になる、とてつもなく異質な「教養」の違いみたいなものにコンプレックスを感じてしまう。
しかし、コンプレックスだけでなく、その小説を楽しむのに邪魔になるような「知識」の塊みたいなものが、どんと控えているようなのだ。この邪魔さ加減は、むしろ、トルストイをはじめとするロシア小説を読む場合には、感じられない。


#漱石 #教養 #文学者

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