『十六の話』について-司馬遼太郎
 ●仏教について-③ 

✪日本には、中国史やヨーロッパ史に見られるような圧倒的な権力が存在したことがなく、また歴史上の権力者たちも、多量に財宝を独占するということがなかったのです。
5、6世紀ごろまでは、巨大な古墳もありましたが、少なくとも10世紀以後、いかなる権力者といえどもその死は死体が焼却されることで完了し、墓も土の上に石を置いた程度のもので、12世紀ごろまでの権力者の墓は、所在さえ定かではありません。みな虚空にかえったということで、宗教的バランスシートは、プラス・マイナス、ゼロになっています。
 
歴史上、権力者にして巨大建造物を建てたというのは、16世紀末、豊臣秀吉が大坂城を建造したのが最初でした。以後の権力者で、事実上の日本国皇帝であった徳川将軍家の京都における別荘が二条城でした。その規模の小ささ、簡潔さは、日本の歴史的な権力がいかに遠慮深いものであったかを象徴しています。
 
この点、中国史における権力者の富の集中の圧倒的大きさと、基本的に異なっています。日本史の中におけるこういう事象の継続の理由がどこにあるのかを考えることは興味あるテーマですが、そのことは、さきに述べた二つの体系の影響とまったく無縁であるとはいえません。

#権力者 #歴史上 #巨大な墓

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